カラダにいい漢方原料をご紹介いたします。

銀杏葉

落葉高木。葉は短い枝のこずえの一箇所で3~5個ずつひとかたまりになって出る。扇子のような形で真ん中深くまたは浅く裂けて平行脈がある。花は雄雌異株として4~5月に咲き、9月上旬に精子を外に移してから受精し、10月に成熟する。

【 成分 】
葉にはギンコライドA~J、ビロバライド、アメントフラボン、フラボノイドなど。外種皮には、ギンコール酸、ビロボール、ginnolなどを含んで葉にはkayaflavone、ギンゲチン、シアドピチシンなど。
【 生地 】
農村、都心のどこでもよく生える。
【 分布 】
標高500m以下、日本、中国、韓国に分布する。
【 薬効 】
咳止め、葉は防虫作用、特に高血圧、血流改善、成人用治療剤、交通事故の後遺症など。
【 繁殖 】
種子

海松子(松の実)

常緑針葉高木。高さ10~30m、直径1.5m程度で針形の葉は5個ずつ生える。花は雄雌同株として5月に薄い緑色で咲く。果実は球果として大きな卵状円柱型であり、種子が大きく、翌年の10月に実る。種子の硬い外種皮を破った胚芽を海松子(松の実)という。

【 成分 】
種子に脂肪73.9%(主成分はオレイン、linolin、パルミチン酸など)、たんぱく質14.8%、葉にはセンブレン、palustral pinusolide
【 生地 】
山の中腹や谷に生える。
【 分布 】
標高100~1900mの日本、中国、韓国に分布する。
【 薬効 】
頭痛、咳、便秘、滋養強壮として使われて、民間では食用する。
【 繁殖 】
種子

西洋蒜(玉ねぎ)

多年草。花茎は円柱型であり、高さが30~100cmで鱗茎は直径3~10cmの球形または扁形。葉は細くて長く、中が中空の円柱型だが下の部分はやや角がなっている。花は初夏に白色または浅緑色で長い花軸の端に球形をしている。花被片は6個であり、横に裂ける。鱗茎には糖質、仁、カルシウム、ビタミンCなどが含まれている。

【 成分 】
Cyclo-alliin、クェルセチン、P-coumaric acid、S-methylcysteine-sulphoxide、oleanolic acid、Glicoside、allyl prophyldisulfide、allyl sulfide。葉にFlavonoid glucoside。
【 生地 】
畑で栽培する。
【 分布 】
日本、韓国、西南アジア、エジプト、アメリカ、地中海沿岸、ヨーロッパなどに広く分布する。
【 薬効 】
興奮、発汗、利尿、消化液分泌促進
【 繁殖 】
種子

ニラ

多年草。鱗茎は狭い卵形であり、外の鱗は黒い黄色の繊維に囲まれている。高さは30~40cmであり、葉は線形で肉質があり、長さ30cm内外で緑色を帯びている。花茎は、まっすぐに立って、花が8~9月に咲いてくる。細くて小さな花茎にぎっしりと集まって半球状をなしている。雄しべは6本、果実は3つまたになって6つの黒い種子が出る。

【 成分 】
鱗茎にseven sulfides:ジメチルスルフィド、二硫化アリル、メチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、ジアリルスルフィド、methylallyl trisulfide、ジメチルトリスルフィド。精油の主成分はジメチルスルフィド、ジメチルトリスルフィド。
【 生地 】
野山で生える。
【 分布 】
韓国、中国、日本で栽培する。
【 薬効 】
種子は黒い色の微細な粒子で酸味があり、補肝腎、腰痛、遺精、頻尿として使っている。葉は韮白(きゅうはく)として止血剤に使用、最近は抗菌、抗糖尿、抗癌、抗ウィルスに対する報告がある。民間では疫痢の治療に使われる。
【 繁殖 】
種子

大蒜(ニンニク)

多年草。茎は細くて長く、やや枝があり、長さは2m以上。葉は微細な膜質または短いとげとして茎に散らばって出る。花は5~6月に淡黄色で咲かせる。化茎は短く、中央に関節がある。子房はつぼ状であり、3室。果実は球型で、その中の1つの黒い種子が入っている。

【 成分 】
根が粘液質、smilagenin、アスパラギン、β‐シトステロール、5‐methoxy-methylfurfural、葡萄糖、果糖
【 生地 】
海辺の麓にある。
【 分布 】
日本、台湾、中国、韓国に分布する。
【 薬効 】
喘息、利尿、解熱、強壮、強精薬
【 繁殖 】
種子

大葉麥門冬(ヤブラン)

多年草。根茎は短く太く、ひげ根は細くて長く、いたるところに肥大な小さな塊根が出ている。化茎は細くて長く、真っ直ぐに立ち、高さは30~50cm前後。葉は多数集まって出て、線形または線状針形であり、端が丸くなっている。花は薄く紫色で咲き、花茎が極めて短い。花蓋は6つで外の3つは長円形針形で中の3つは広楕円形。葯は長くて子房は3室ある。雄しべは6つで花糸は曲がっている。果実は直径が約1cmで青い黒色になっている。

【 成分 】
塊根には8種類のsteroidal glycoside A~H、(ruscogenin-3-alpha-rhamnosideなど)homoisoflavoneなど。
【 生地 】
山地の木陰に生える
【 分布 】
韓国、日本の沖縄、台湾、中国に分布する。
【 薬効 】
滋養強壮、強心、血糖降下作用や抗炎症作用
【 繁殖 】
分柱、種子

玉竹(アマドコロ)

多年草。根茎は円柱状であり、多少節がある。茎はまっすぐに立ち、苗がおり、高さは15cm前後。葉はずれていて、卵形または長円形で葉の下は丸くなっており、長さは5~8cm前後。花は6~7月に白色で咲く。花びらは筒状鐘形であり、長さは約2cmで端が6つに裂けている。

【 成分 】
ポリゴニゼーション、odoratan、poiygonotum-fructan-o-A~D、reoprazerigenin A、葉にはアゼチジンカルボン酸合有。
【 生地 】
山や野原に生える。
【 分布 】
全国各地に野生し、地理的には日本、満州、中国などに分布する。
【 薬効 】
強壮剤、解熱、緩和、強精剤、血糖降下作用、抗糖尿作用、病後虚弱
【 繁殖 】
分根、種子

薏苡(はとむぎ種)

一年生植物。茎は粗くて大きくて、円柱型でまっすぐに立って、高さは1.5cm。葉は互生し披針形で端に行くほど鋭くなり、葉っぱの下が鞘の形で縁がガサガサし、幅は2.5cmほどある。花は7月に咲き、3つの雄しべがあり、子房は2つの花柱がある。果実は楕円形で多少薄質で暗褐色。種子を薏苡仁(よくいにん)という。

【 成分 】
アセトン抽出物で腫瘍抑制作用があるcoixenolide lucine、チロシン、精油は1.8シネオール、a-ピネン、cuminal、a-テルピネオール、パラシメン、根にcoixol合有
【 生地 】
田畑で栽培する。
【 分布 】
全国各地で栽培する。
【 薬効 】
盲腸炎、肺疾患、利尿、消炎作用。
【 繁殖 】
種子

生姜

多年草。根茎は多肉な塊状で節があり、横に伸びる。茎は各節から集まって出てまっすぐに立ち、高さは50cm以内。葉は2列に互生し、線状披針形でとがっている。花はだいだい色で8~9月に咲く。萼(がく)は短い筒状であり、裂片は披針形であり、雄しべは1つである。葯は黄色で柱頭は放射状であり、根茎を生姜という。

【 成分 】
精油2~3%、辛味成分は6‐ショウガオール、6‐ジンゲロール、その他ファルネソール、シネオール、その他ジンギベレン、zingiberol、ジンゲロン、gingerone、ショウガオール、およびzingiberなど。
【 生地 】
畑で栽培する。
【 分布 】
日本、韓国、東南アジア、インドに分布する。
【 薬効 】
頭痛、嘔吐、胃痛、新陳代謝、冷え性の改善などで使われる。
【 繁殖 】
根茎

杜仲

落葉喬木。高さは10mに達し、葉は楕円形、花は4~5月頃、薄い緑色に花が咲き、雌雄異株として雄花は錆色で6~10個の短い雄しべがあり、雌花は短い幹に1個ずつつく。実は翼があり、長い楕円形で扁平な形で先端がくぼんでおりている。樹皮を杜仲という。

【 成分 】
ガム質:guttapercha(ulmoprenol)、Iroidoid類:aucubin、harpagideacetate、ulmoside、geniposide、geniposide acid、cyclopentanoid:eucominol、Dilignan配糖体:d-pinoresinol-β-Dglucopyranosaide、liriodendrin、d-pinoresinol-di-o-β-d-glucopyranoside、dmedioresinold-i-o-β-D-glucopyranosaide、olivil-di-o-β-d-glucopyranoside:樹皮0.1~4.0%(aucubin)、は1.6~1.7%(aucubin、major comp)
【 生地 】
畑、山地に生える。
【 分布 】
中南部で栽培されており、地理的には中国が特産地であり、現在、中国中南部の各省で多量に栽培されている。
【 薬効 】
樹皮、葉は血糖降下作用。特に樹皮は肝機能の向上、利尿効果、腰痛、関節痛、関節炎、強壮剤、鎮静、流産防止、陣痛などに樹皮を焙煎して使う。
【 繁殖 】
種子、挿し木

何首烏(ツルドクダミ)

つる性多年草。根茎は硬質の巨大な丸い塊根をなしている。茎は直径が約12mmであり細い枝は円柱形。葉は互生し、卵状ハート型ではずえは非常に尖っていて鋸葉がなく軟質である。花は秋にこずえおよび葉の間に多数の総状花序になった小さな白い花がたくさん咲く。果実は3つの翼がある萼に包まれた卵形で長さ約2mm。茎を赤何首烏という。

【 成分 】
茎にoxymenthylanthraquinone誘導体クリソファノールchrysophanol。エモジンEmodin、physcion2,3,5,4´-tetrahydroxystilbene-2-0-β-d-glucosideなど合有。
【 生地 】
畑で栽培する。
【 分布 】
韓国済州島および中南部で栽培し、地理的には中国に自生する。
【 薬効 】
茎は便通、高脂血症、神経衰弱など。
【 繁殖 】
種子

五味子・山花椒・鳥梅子(チョウセンゴミシ)

落葉性の木質つる性植物。葉は互生し、卵形または倒卵形ではずえは尖っていて鋸葉があり、裏面脈上に多少毛がある。花は紅白色で6~7月に咲き、雌雄異株で化茎が長く、香ばしい。果実は球形で松やにに似た特有の芳香があり、晩秋に紅熟する。

【 成分 】
果実にschizandrol、シザンドリンA,B,C,angerloygomisin O,P(エピゴミシン)epigomisin、pregomisin、desoxyschizandrin、gomisinA~T、schisandrinA~Eなどを合有。
【 生地 】
山のすそに多い
【 分布 】
標高100~1,600mの韓国、日本、中国に分布する。
【 薬効 】
滋養、強壮、咳止め、渇きなど。
【 繁殖 】
種子、分株、挿し木

三枝九葉草・淫羊藿(イカリソウ)

多年草。根茎は硬くてひげ根が多く、茎は普通に集まって出る。根生葉は葉柄が長く、茎葉は葉柄が短い。小さな葉は葉柄が長く、卵形で葉の下がハート型であり、葉末が鋭い。花は白色で5月に咲き、頂生と花の数が少なく、透いていて花茎があり、下に向けて花が咲く。果実は蒴果で茎が破ける。全草を淫羊藿(インヨウカク)という。

【 成分 】
全草にエピメドシドA、epimedinA,B,C,C33H42016,magnoflonine,Des-o-methyl-icarin
【 生地 】
山地の木の下に生える。
【 分布 】
韓国、中国、日本に分布する。
【 薬効 】
更年期高血圧、強壮など。
【 繁殖 】
分根、種子

蓮子・蓮實(ハス)

多年生水草。根茎は肥厚し、長くて大きく、節が多い。葉は根生と葉柄が長く、水の上に出て丸い盾形であり、鋸葉がなく、葉柄に短く尖っていたとげが産生している。花は白色または紅色で7~8月に咲く。根から花茎が出て花茎の先に大型の花が1輪咲く。萼は4~5枚で黄色で小型の花びらは複数として倒卵形だ。果実は堅果として楕円形で黒く実る。果実を蓮子または蓮實という。

【 成分 】
アルカロイド methycony palline,(+)-pronu-iferine,liensinine,nelumbine,ネフェリン、イソリエンシニン、アスパラギン、ロツシン、アメルパビン、ヌシフェリン。
【 生地 】
池や沼地に生える。
【 分布 】
韓国、中国、日本、インド、シベリアに分布する。
【 薬効 】
種子は滋養強壮、鎮静剤、下痢。葉は解熱、解毒作用。種子、果肉は強壮、止血薬、夜尿症、婦人病。節は解熱毒、止血に使われる。
【 繁殖 】
種子、根分け

木果・木瓜(カリン)

落葉低木。高さは1mに達する。葉は互生し倒卵形であり、両端は尖っていて端に線状の細かい鋸葉があり、裏面に毛が多い。花はピンク色で5月頃咲く。花びらは倒卵形で下の綿毛が出てる葯は黄色。果実は楕円形または球状で大きく、秋に黄色に実る。果実を唐木果という。

【 成分 】
果実にはサポニン、cathecoltannin,2-3-cis-procyanidin,prodelphidin型、ピロガロール、タンニン、フラボン、カフェイン。
【 生地 】
村付近に植栽している。
【 分布 】
標高100~170mの韓国、中国、日本に分布する。
【 薬効 】
吐き下し、利尿、強壮、脚気。
【 繁殖 】
種子

山査・山査肉・紅果(サンザシ)

落葉低木。高さは6mに達する。葉は卵形または倒卵形であり、羽状で浅く裂けて長さ5~10㎝。葉の下は端に鋸葉がある。葉柄は長さ2~6cmであり、托葉に毛がある。花は白色に5月に咲く。花びらは5つに丸く、雄しべは20個で葯は黄色。果実は梨果で球形または倒卵形で9月に赤く実る。果実は山査子という。

【 成分 】
果実にはフラボノールがある。クエルセチン配糖体プロシド、青酸配糖体triperpeneであるアミグダリン、ウルソール酸、ビタミンC、クロロゲン酸、クエン酸など。
【 生地 】
小川、村付近に生える。
【 分布 】
標高100~1,250mの韓国、中国、日本、シベリアに分布する。
【 薬効 】
高脂血症、心臓病、消化、強壮、高血圧、生理痛など。
【 繁殖 】
種子

覆盆子(トックリイチゴ)

落葉低木。高さは3mに達して先が曲がって地に触れて根を下ろす。茎は紫色または赤色で葉は互生し羽状複葉で小葉は卵形または楕円形。花はバラ色で5~6月に咲く。子房に毛がある。果実群は半球形で7~8月に赤く実る。果実を覆盆子という。

【 成分 】
果実には、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、はtriterpenoid。
【 生地 】
山のふもとの日の当たるところに生える。
【 分布 】
標高50~1,000mの韓国、日本、中国に分布する。
【 薬効 】
強壮薬、糖尿病、吐血、止血、活血。
【 繁殖 】
種子、根分け、挿し木

黄芪(オウシ)

多年草。全体に若干の毛があり、茎はまっすぐに立ち、長さは1m以上に達する。葉は互生し、葉柄は短く、小葉は斜めに出て卵状長楕円型。花は薄黄色で7~8月に咲き、総状花序として腋出する。花梗は長く、花が多数で密着して片方に傾けて出る。果実は倒卵形楕円形で長さ約2~3cmで光沢が若干ある。根を黄芪という。

【 成分 】
根にはisoflavonoidがあるformonetin、アストライソフラバン、triperpeneであるソニサボニン。配糖体であるアストラガロシドおよびカリコシン。
【 生地 】
山地または高い山の中腹に生える。
【 分布 】
各地で栽培し、韓国で野生する。東部シベリアの満州に分布する。
【 薬効 】
糖尿病、血圧降下剤、強壮、強心、利尿、緩和、血管拡張。
【 繁殖 】
実生

決明子(ケツメイシ)

一年草。全体に短い毛が散布されて茎は高さ1.5m程度になる。葉は羽状複葉で小葉は倒卵形で先が丸くなって、下は円形になっている。花は黄色で7~8月に咲き、花びらは5個あり倒卵状円形。雄しべは10個あり、子房は細くて長く綿毛がある。果実は蒴果として細長い線形で長さ15cm程度で、皮の中に菱形の種子が一列に配列される。種子を決明子という。

【 成分 】
葉にはケンフェロールC15H10O6、種にルブロフサリン、β‐シトステロール、オレイン酸、リノール酸、エモジン、クリソファノール、オブツシン、オブツシホリン、フィシオン、アウランチオオブツシン、torachrysone合有。
【 生地 】
人家で栽培される。
【 分布 】
北米原産で、各地で栽培する。
【 薬効 】
種は便秘、頭痛。葉の生汁は昆虫に刺されたときに使用。利尿剤、視野増進に使用。
【 繁殖 】
種子

甘草(カンゾウ)

多年草。高さは約55~100cm。葉は奇数羽状複葉に互生し、小葉は4~8組の楕円形で鋸葉はない。花は紫色で夏に咲き、披蝶形の花冠がある。果実は茶色の円柱状であり、種は丸みを帯びている。根は甘草としながら皮付甘草と皮去甘草に区分し薬用する。

【 成分 】
甘味成分glycyrrhizinが6~14%。phenylphenol系成分であるkanzonolN P.O、triterpeneとしてはglabrolide、24-hy-droxyglabrolide、uralenolide、配糖体としてはuralsaponin A,B, Licorice-saponinA3,B2.C2,D3,E2など。Flavone,isoflavoneとしてはliquiritin,liquiritigeninなどが合有。
【 生地 】
畑、野山で栽培する。
【 分布 】
中国の山東、河北、山西、清海に分布する。
【 薬効 】
緩和、解熱解毒、鎮咳、肝炎など。
【 繁殖 】
分根

乾漆・生漆

落葉小喬木。高さ7mに達する。小さな枝は太くて灰黄色。葉は羽状複葉で出て、小葉は卵形または楕円形で9~11個で長さ7~20cmとして下が丸く垂れ尖っていて、はずえは尖って端には鋸葉がなく、裏面に短い毛がある。花は黄緑色で5~6月に咲き、果実は核果として不揃いな扁球形であり、10月に成熟する。滲出物を生漆という。

【 成分 】
滲出物フェノール、化合物ウルシ50~60%、bhilawanolA,hydrolaccol,酸化酵素ラッカーゼ、ステラシアン合有。
【 生地 】
村付近や田に植栽している。
【 分布 】
標高100~900mに野生し、中国、チベット、ヒマラヤに分布する。
【 薬効 】
皮を修治して打撲傷、女性の月経不順、麻痺などに使う。
【 繁殖 】
種子

大棗・紅棗・小棗(ナツメ)

落葉高木。葉は卵形で下が斜めに丸く、はずえは鋭くて細かい。端には短く太い鋸葉があり、裏面に3つの脈があり光沢がある。托葉が変わった刺はその跡形だけがある。花は小さな花で果実は核果であり、長さは2.5~3.5cmとして球形または楕円形であり、果肉が多く9月に赤く実る。

【 成分 】
果実にはブドウ糖、果糖、有機酸。
【 生地 】
村の近くおよびあぜに生える。植栽している。
【 分布 】
標高100~500m、中国、アジア、南ヨーロッパに分布する。
【 薬効 】
ナツメは解毒、緩和、消化、強壮薬、腹痛、利尿薬に使われる。
【 繁殖 】
種子

石榴皮(ザクロ)

落葉小喬木。小さな枝は角があり毛がなく、短い枝の先が刺になる。葉は対生し、長楕円形または倒卵形で長さは2~8cmとして先が丸くなって端はのっぺりして、前後両面に毛がない。花は紅色で6月に咲き、頂生と花びらは披針形で5つある。雄しべは多く萼筒の下に子房があり、雌しべは1つ。果実は球形であり、端に萼裂片があり、10月に黄色または黄紅色に実る。根皮と幹皮を石榴皮と呼び、最近東洋では果皮も石榴皮と呼ばれる。

【 成分 】
根被と樹皮にpelletierine、イソペレチエリン、methylpelletierine、タンニン、equimol。種にはpunicic acid、花にはpunicinが合有。果皮にはgallerydilactone,punicalin,抗炎作用。
【 生地 】
人家に植える。
【 分布 】
標高150~300mの韓国に植栽し、アナトリア半島、南ヨーロッパに分布する。
【 薬効 】
果皮は止血、便血、利尿に使われる。
【 繁殖 】
種子

刺五加(シゴカ)

落葉灌木。高さは2~3mに達する。葉は複葉であり3~5出ている。小葉は倒卵形で下が丸くたれ、鋭くて端も鋭く長さは6~12cmで鋸葉がある。花は7月に咲き、傘形花序で頂生し、花が多数である。小花梗の長さは1~2cmで毛がない。果実は核果で楕円形であり、9月に黒色に実る。ロシアでは根皮をsiberian ginsengという。

【 成分 】
樹皮にはエレウテロシドA~M、β‐シトステロール、スチグマステロール、friedelin,Freidooleanane,isoflaxidin,polyacethylene,ciwujianosaideA1~E。
【 生地 】
深い山の谷間に出る。
【 分布 】
韓国、日本、サハリン、中国、満州に分布する。
【 薬効 】
根の皮は食欲不振。根は強壮、精力増進、高血圧、糖尿、抗癌作用、神経痛、筋肉痛などに使われる。
【 繁殖 】
種子、挿し木

日當歸・日本當歸(トウキ)

多年草。茎はまっすぐに立ち高さは60~90cmほど。葉は互生し、2回3出羽状複葉で、小葉は切れ込み、縁にはとがった鋸歯がある。表面は濃緑色で光沢があり、根生葉は葉柄が長い。花は白色の小さな花がついている。5つの花びらは内側に曲がって雄しべは5つあり、子房は下位として1つである。果実は長楕円形であり、端は狭い翼がある。根を日當歸という。

【 成分 】
根にn-ブチリデンフタリド、リグスリチド、bergapten、ビタミンB12、β‐シトステロール、nicotinic acid、葉酸、ファルカリジオールなど合有。
【 生地 】
畑で栽培する。
【 分布 】
韓国、中国、日本に分布する。
【 薬効 】
鎮静、強壮薬、婦人病、貧血など。
【 繁殖 】
種子

土川芎

多年草。根茎は肥大し、やや念珠状で茎はまっすぐに立ち、高さは30~60cm。葉は互生し、葉柄は長く、葉柄の下梢があり、3出2回羽状で全裂し、裂片は卵状で先端は尖っている。花は白色に8~9月に咲き、複傘形花序として茎の端や枝の端に頂生する。5つの雄しべがあり、1つの子房がある。果実は卵形で成熟しない。

【 成分 】
根茎に精油、リグスチリド、cnidiumlactone,cnidiumic acid,Sedanoic acid,クニジリド、フェルラ酸などを合有。
【 生地 】
畑で栽培する。
【 分布 】
全国各地で栽培。
【 薬効 】
根茎は月経不順、腹痛、頭痛、強壮、鎮静、貧血症、婦人病。
【 繁殖 】
分根

益母草(ヤクモソウ)

越年草。茎は角があり、まっすぐに立って高さは1.0~1.5cm。葉は対生し葉柄は長く、根生葉は多少卵形または円形であり、深く裂かれたりする。短く太い鋸葉があり、硬葉は羽状で浅くまたは深く裂かれる。花は赤紫色に7~8月に咲き、輪散花序として枝の上の葉腋に多数密着する。雄しべがあり、萼は鐘形であり、苞は剛毛状。果実の五分果は角がある。全草を益母草と呼ぶ。

【 成分 】
脂肪油、ビタミンA、leonurinine、ルチン、cycloneonurin、leonurine、leonuridine、スタキドリン、isoneosibirin。
【 生地 】
野に生える。
【 分布 】
韓国、中国、日本、台湾などに分布する。
【 薬効 】
月経不順、腹痛、産後の止血、急性腎臓炎、むくみ、子宮収縮などに使われる。
【 繁殖 】
種子

枸杞子(クコ)

落葉低木。枝にとげがある。葉は互生し、葉柄があり、卵状披針形または倒卵形で端がすんなりして両面に毛がない。花は6~9月に咲き、1~3個ずつ腋生する。花冠は筒状鐘形で5つに裂かれて紫色である。5つの雄しべと1つの雌しべがある。果実は楕円形または卵形で、秋に紅色に実る。果実を枸杞子、根皮を地骨皮、葉を枸杞葉という。

【 成分 】
2‐アセチルピロール、1,2-dehydro-acyperone,kukoamine,リシウミンA~B、withannolideA~B、betaine約0.1%、vitaminA,B1,B2,Cカルシウム、鉄、色素、ゼアキサンチン。
【 生地 】
路辺、畑に生える。
【 分布 】
韓国、中国、日本、ヨーロッパに分布する。
【 薬効 】
果実は腰・ひざなどの痛み、めまい、糖尿病、強壮、肝疾患、無力感、頭痛。地骨皮は鼻血、消炎、解熱、肺結核。
【 繁殖 】
種子

生地黄・乾地黄

多年草。高さは20~30cmほど。根生葉は集まって出て葉は互生し、葉柄は長楕円形で鋸葉がある。花は薄い赤紫色で6~7月に咲き総状花序、花冠は鐘の斜めの盾形で五列になり、雄しべがある。果実は蒴果として楕円形で胞間が開く。根を地黄(ジオウ)、生地黄(ショウジオウ)を蒸したものが熟地黄である。

【 成分 】
6-O-E-feruloylajugol、セレブロシド、acetoside、アデノシン、ラフィノース、スクロース、D-グルコース、イリドイド、配糖体であるアウクビン、rhemannoside A-D、llonuride、その他カタルボール、ビタミンA、arginine、マンニトール、β‐シトステロール。
【 生地 】
畑で栽培。
【 分布 】
中国に分布する。
【 薬効 】
強壮、解熱、緩和、利尿、血糖降下、止血、血流量の増加、末梢の血流の増加作用。
【 繁殖 】
分根または幼根

【 成分 】
葉には精油0.02%、camphor、borneol、リモネン、cis-caryophyline、β‐セリネン、主成分はシネオール約50%、その他セスキテルペン0.02%、コリン0.11%。
【 生地 】
原野に生える。
【 分布 】
韓国、中国、日本、満州に分布する。
【 薬効 】
老化防止、食欲増進、止血、動脈硬化、低血圧、抗アレルギー作用、痛み止めなど。
【 繁殖 】
分根、種子

霊芝・赤芝・紅芝

霊芝(レイシ)は一般的にマンネンタケ科の万年茸(マンネンタケ)を指し、他に門出茸、仙草、吉祥茸、霊芝草、赤芝などの呼称で呼ばれている。傘はコルク質として硬くて、その形は半円形で外側は紅褐色、暗紫色を帯び光沢がある。高さは約20cm、厚さは0.5~1cm程度、下面にはたくさんの子孔があり、管口は白色または薄い茶色になっている。

【 成分 】
五味成分はトリテルペンである。ガノデリン酸A~Z、ルシデン酸A~Mその他に真菌、リゾチーム、多糖類、有機酸、樹脂、マンニトール、クーマリン、ラクトン、クマリンラクトンリュ、アルカロイド、エスゴステロールなど。
【 生地 】
古木のある湿ったところ。
【 分布 】
中国の分布する。
【 薬効 】
強壮、神経衰弱、鎮静、不眠症、気管支炎、慢性病、アレルギー、高血圧、糖尿、高脂血症、利尿、消炎、動脈硬化、血栓症、肥満など。
【 繁殖 】
子実体

中国黄精

多年草。高さは30~90cmで根茎は肥厚と茎はまっすぐに立っているが、上部が多少傾斜している。葉は長楕円形に互生し、2列に傾斜し、両面が緑色で3つの主脈がおり、端が尖って葉柄は短く、葉の裏面にガラス破片のような突起がある。花は長さ2~2.5cmで、化茎から花梗が3個ずつ分枝し先端が裂かれている。果実は球形で、根茎を中国では玉竹という。

【 成分 】
根に粘液質、アミノ酸、糖、トリテルペノイド、脂肪酸など。
【 生地 】
山野、野地。
【 分布 】
中国に分布する。
【 薬効 】
強心作用、血糖低下作用、副腎皮質ホルモン作用、一時的な血圧降下作用があり、末期がんの補助治療に使われる。
【 繁殖 】
根茎を分根
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