はじめに
高麗人参について
高麗人参の栽培
高麗人参の加工法
水参から紅参商品ができるまで
高麗人参食品のいろいろ
高麗人参食品のここに注意
はじめに
実際に『活性化ジンセノサイド』の原料となる高麗人参をご覧ください。
とても高品質な高麗人参は、「6年根」と呼ばれるものの中でも、身が大きくきれいなものです。重さは約300グラムくらいあると思います
高麗人参は身体に良いということを、漠然とご存知のことと思います。
また、「苦い」とか「高価だ」という印象をお持ちの方や、なによりも、品質の良し悪しがわかりづらいとおっしゃる方も多いかと思います。
ここでは、そんな高麗人参について、長年研究している私(高山)が、韓国や日本で実際に購入した高麗人参や高麗人参食品を見ながら、他のウェブサイトには載っていないような情報も交え、お話しをさせて頂きたいと思います。
私は、以前から、市場に出回っている人参商品の品質に大きな格差があることに大変残念に思っていました。そして、そのことを一般の方々にあまりに知られていない現状に危機感を覚えています。人参生産の自由化にともない、一層、高品質の人参商品が見つけづらくなっています。そこで、私が今まで様々な人参商品を購入し、研究してきたことを、高麗人参に興味をお持ちの皆様にお伝えして、人参に対する正しいご理解と、人参商品ご購入に際しての参考にしていただければ幸いです。このページは、自社製品をことさらに高みに置き、他社製品を誹謗中傷するという意図ではありません。
高麗人参について
高麗人参は、ウコギ(五加木)科の植物です。「万病向けの人参」という意味から、学名は「パナックスジンセン(Panax Ginseng)」と名づけられています。
同じパナックス種の人参は、アメリカや日本、中国でも見つけることができます。
しかし、高麗人参と呼べるものは朝鮮半島と中国の一部で産出されるものに限られ、その成分においても大きな差があり、最高品質のものは朝鮮半島で産出されたものが多いです。
高麗人参の栽培
弊社の高麗人参は、自社農場にて栽培されたものですが、そもそも栽培に成功したのはずっと昔の高麗時代(10~14世紀) ともいわれています。
「はじめに」でご覧いただいた人参を「6年根」と説明しましたが、高麗人参には4年根から6年根があり、「6年根」はその最高位であるということです。
通常、薬用や健康食品となる人参は4年根から6年根とされています。それは、成分が高まるのには4年以上かかるからです。そのため市場に出回る人参には4年根・5年根・6年根と表示されています。しかし、6年を過ぎると、表面の皮が硬質化したり、内部が腐ったりするため、6年ものの人参が最高のものと位置づけられるのです。
人参を育てた畑はその後6年から12年もの間、休ませなくては、次の作物を作ることはできません。いかに人参が栄養分を吸収してしまうかということがわかります。それだけの地力や時間を費やしても、同じ畑の中でも発育状況により、それぞれの人参には大きさや品質に大きな差がみられます。
高麗人参の加工法
水参
高麗人参は、生のまま使用する方法と、各種の加工をしてから使用する方法があります。
収穫されたそのままの生の4年根~6年根は「水参」と呼ばれます。そのままで煎じる、又は薄くスライスして水飴や蜂蜜、あるいはお酒などに漬け込んでから摂ることが多いです(韓国料理の参鶏湯などで一緒に煮込まれている人参は4年に満たない細いものが使われることが多いようです)。多くの方は、この状態の人参が一番新鮮で栄養成分も一番豊富なのではと思われるかもしれません。しかし、実はこの「生」の人参では成分の多くが抽出されないばかりか、副作用を及ぼす成分が出てきてしまうことも多いのです。この副作用を軽減させるためと、長期保存を可能にすることから、次に挙げるような加工をします。
白参
生の人参を、主に保存のために干したものを「白参」と呼びます。
干すことにより、水参よりは副作用の割合は減りますが、体質によっては副作用が生じる場合があります。白参も煎じて飲んだり、又は蜂蜜などに漬け込んで食べることが多いです。人参の有効成分の目安となる「ジンセノサイド」の含有量は24種類(Pジオール系14種・Pトリオール系9種・オレアン系1種)です。皮をむいて干したものが白参として売られている場合があります。その中には「銀皮参」と呼ばれる、低劣な商品もあり注意が必要です。
紅参
成分が増えること、保存や副作用の軽減を考え、古くから、蒸してから乾燥させるという方法をとってきました。
これを「紅参」と呼びます。現在いわゆる高麗人参商品は、ほとんどこの紅参を原料にしています。
その過程を経ることにより、保存に強く、副作用も少なく、効果的に栄養をとることができるようになります。根毛部分にある成分も大切なのですが、写真にあるような通常の処理では、苦味の元となると言われ、水参のうちに取り除かれてから紅参へと加工されます。乾燥により、含有水分量は14%程度になり、長期保存ができるようになります。人参の有効成分の目安となる「ジンセノサイド」は、成分が増え、32種類(Pジオール系18種・Pトリオール系13種・オレアン系1種)です。しかし、通常、体内に取り込まれる成分は限られます。
そこでバイオエーワンでは、成分をすべて体内に取り込むことができる『活性化ジンセノサイド』を開発したのです。
水参から紅参商品になるまで
一般的な紅参
①水参の根と根毛を分離させます。
②それぞれを90℃前後の蒸気で2~3時間蒸します。その後、水分が14%以下になるまで、40℃前後の低い温度で長時間かけて乾燥させます。
③乾燥させたものを、韓国の法で定められた検査法を用いて色や形状・サイズなどを計ります。
これで、紅参はできあがります。
④缶詰にする場合は、根を、
高温スチームで30分ほど蒸し、柔らかくして数本をまとめ、圧縮した後
箱詰めします。
④´エキスなどにする場合は、根毛を、
水やアルコールで高温処理します。
他の植物や甘味料などを配合し、ビンまたはパウチ等に詰めます。
高麗人参食品のいろいろ
これから紹介する紅参は、密閉された箱詰めで販売しています。そうしたものは中身を確認することはできません。購入前に缶を開けることができないため、販売をしているお店や会社を信用するしかありません。
私も、国による人参の販売が自由化された1996年以降、苦労しています。空港の店舗や専門店では写真のような箱詰めにしたものが一般的です。
今回は私が専門店で購入したものをご紹介します。
なお、ここでお見せするものはあくまでも、たまたま私が購入したものです。すべての商品が同様だというわけではありません。
箱から取り出したところです。
私が購入した箱詰めは30本入り600gと書かれていました。この固まりの中に圧縮された30本の紅参が入っているのかと思いました。実際に数えてみると、52本入っていました。本数が表示より多いから得したと、思わないでください。その逆です。
人参は大きく育ったものに成分が多く入っており、また甘味が増え、苦味が薄らぎます。小さいものほど、成分が少なく、苦味が多いのです。そのため、品質の良くない商品には、同じ600gでも、小さい人参を数多く入れたものがあります。人参一本一本が大きいものを選ぶことが高品質な紅参商品を選ぶコツです。高麗人参とは 大きさによって価格や成分が千差万別 なのです。
紅参は本数によって大きく差がある
例えば、現在免税店では、高級な天参600gが36万円前後で販売されています。そのクラスのものですと、本数は10本以内です。安いものを探すと、50本で600gが6万円くらい。もっと安いものだと、70~80本入りで600gが1万5千円くらいのものまであります。ここまで安価なものだと、ほとんど価値がない紅参だといえます。
もうひとつの問題は、紅参と紅参の間に挟み込まれた小さい紅参です。外からそれを判断することは難しく、安い商品であれば、やはりリスクは高いと思います。ただ苦いだけで私としては商品として認めることができません。
ビニールパックに入っている安価な紅参には、もっと不良品(銀皮参など)が多いと思います。
高麗人参食品のここに注意
人参の中には、発育不良などで、内部に空洞ができたものも少なくありません。問題となることは、それらを健常な人参で両面から挟みこみ、圧縮してしまうと見た目では判断できないという点にあります。
もちろん、そのような紅参製品ばかりではないと思いますが、私の経験からすると、大きさの整った紅参ばかりの商品というものは、今まで、ほぼ存在しないように思われます。ほとんどの商品が、大きめの紅参の中に小さめの紅参が挟み込まれています。そのために、紅参として出来上がった人参を、もう一度やわらかく蒸して、何本もまとめて圧縮する過程が付け足されるわけです。
エキス
皿の中の黒い液体は、「人参エキス」として売っているものです。容器から取り出してみました。紅参商品と呼ばれるものは、根と分離された根毛や細い根を用いて作られています。高麗人参の成分の多くは根(胴体部)に存在するので、細い根や根毛で作られたものは、成分も少なく、強い苦味があります。その苦味を消すために、他の植物や各種の甘味料が添加されているものが多いです。
切参
写真は「切参」と呼ばれるものです。エキスを取り出しやすく薄くスライスしたもので、錠剤やエキス、ハチミツ漬けにします。その多くがスライスしないと商品にならないものから作られているようです。細い水参から作られることが多いため、成分も少ないと思います。
以上のように、一般に市販されているエキスやお茶などの高麗人参商品は多くの場合、根毛から作られています。
根毛には根毛にしかない成分も含まれているのですが、苦味の元となるということで切り取られます。
そのため、切り取られた根毛を再利用して、錠剤やエキスなど味のわかりづらい製品に使われるのです。
注意「銀皮参」
購入した紅参をほぐしてみました韓国の市場に行くと、いろいろな高麗人参商品が並んでいます。お土産やご自身の健康のためにと購入される方も多いでしょう。本場ということで、日本ではなかなか見られない生の人参や、種々の紅参がありますが、その中に「銀皮参」と呼ばれる劣悪なものが混ざっていることが、最近増えているようです。
農場でうまく育たなかった人参は表面が木質化して硬くなってしまったものがあります。生の人参は通常、ちょうど大根のように表面がつるつるとしてみずみずしいものですが、「銀皮参」は表面が黄色くなり、乾燥したように見えます。中には、左の写真のように、根の内部に空洞が出来てしまっているものもあります。そのような人参は購入すべきではありません。
右の写真は、購入した箱入りの紅参をほぐしたものです。大きい紅参に小さい人参がはさみこまれていることがわかります。
重量の調整の意味もあるのでしょうが、箱に詰める際に、紅参を蒸して柔らかくした後、型に入れ、高圧で圧縮します。それで、四角いかたまりにしてしまうのです。もし、かたまりの状態で見たとすると、プロであっても、中がこのようになっていることは見分けられません。
問題は、生のうちに硬い皮をむいて、売っているものです。一見白い人参のように見えますからご用心。よくよく見比べてみて、安い値段につられて購入されないようにご注意ください。成分もほとんど含まれていませんので、安物買いの銭失いになってしまいます。
参考までに
参考までに、株式会社日本ビオ製薬で作り出した「完全原形紅参」を割ったものをご覧ください。それぞれの小片が、ちょうど、ビール瓶の破片のような透明感のある赤茶色であることがわかります。品質の高い人参からのみ作れる紅参です。